
口腔外科・インプラント
口腔外科・インプラント
口腔外科とは、歯、歯肉、顎(あご)、舌、口唇(くちびる)、頬など口とその周りの治療を指します。
親知らずに関連したトラブルが代表的です。また、「智歯周囲炎」という親知らずの周りの歯ぐきが炎症を起こし、痛み、腫れを伴うことがあります。その他には交通事故やスポーツなどによる顎(あご)や顔面のケガなどの外科的な処置や、口腔粘膜疾患、舌痛症、歯ぎしりを原因とする顎関節症や歯根破折の治療も口腔外科の一部です。
日常的に起こりやすい症状でも、詳細な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。お口まわりで気になることがございましたら、何でもお気軽にご相談ください。
歯の治療で抜歯が行われる場合は、主にむし歯や歯髄炎、歯周病などが進行し、歯を保存できないときです。現代の歯科治療では、できるだけ歯を残すことが重視されていますが、治療上や矯正のために抜歯が必要な場合もあります。抜歯は通常、局所麻酔で行われます。血液疾患や他の病歴がある場合、抜歯は慎重に行われます。
保険 | およそ2,000円~3,000円 |
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口腔外科でよく行われる手術の一つに「親知らずの抜歯」があります。親知らずは、20歳前後で生えてくる大臼歯を指し、「智歯」や「第3大臼歯」とも呼ばれます。親知らずは最後に生えてくる歯のためのスペースができず、正しい位置や方向に生えない傾向が強いです。
親知らずが生えない、または上下左右で4本が揃わない場合もあります。生え方にも個人差があり、まっすぐ生えるとは限らず、斜めや埋まったままの場合もあります。
親知らずは必ずしも抜かなければならないわけではありませんが、以下のような症状がある場合には抜歯が必要です。
抜歯の際は、周囲の神経や血管に注意し、歯科用CTで立体的に確認してから行います。症例によっては、手術が必要となる場合もありますので、気になる場合は早めに相談をおすすめします。
親知らずの治療方法を紹介いたします。
親知らずの腫れや痛みがなぜ起こっているのか、口の中の診察とX線検査で原因を追究。原因によって、治療法が異なります。
歯肉が腫れている場合は、消毒・洗浄と投薬(抗菌薬と消炎鎮痛剤の内服)で症状を抑えます。もしも腫れが強く、うんでいる場合は、切開してうみを出すケースも。
粘膜を傷付けている場合は、噛み合わせの調整を行います。大抵の場合は、3~5日で回復するでしょう。
腫れや痛みが落ち着いたら今後の再発の可能性を踏まえ、抜歯の必要性を検討します。
抜歯の難易度、術後の起こりうる症状(腫れや痛み、出血、しびれなど)、治療費、抜歯時期などを丁寧に説明。ご納得いただいてから抜歯の予約をおとりします。
歯科衛生士が抜歯前に口の中の清掃を実施します。局所麻酔がよく効いてから、口腔外科専門医が親知らずの抜歯を実行。
治療後、抗菌薬と消炎鎮痛剤をそれぞれ必要量だけ処方します。
抜糸は約1週間後です。
痛みをともなう親知らずの抜歯は、基本的に健康保険が適用されます。ただし、矯正治療やインプラント治療・審美治療が目的となっている場合は、健康保険の適用外です。
検査の種類や親知らずの生え方・位置によっては費用が異なるため、注意するようにしてください。
保険 | およそ4,000円~7,000円 |
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※難易度・検査によって費用は変わります。
当院では親知らず以外に、顎の神経や血管に近接しているような、難しい症例の抜歯にも対応しております。場合によっては、事前にCTを使って、歯の形態・位置・近接する神経の場所を把握する治療も実施。その他、お子様の永久歯が生えてこない場合の乳歯の抜歯や過剰歯の抜歯、矯正治療にともなう抜歯も対応中です。
保険 | およそ2,000円~3,000円 |
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自家歯牙移植とは、失った歯のところに自分の親知らずなどを抜歯して移植する方法です。
自分の歯を活用するといった点で、人工歯をいれる入れ歯やブリッジ、インプラントとは異なります。
自分の歯を移植するわけですので異物反応が起きにくく、普通の歯と同じように違和感なく使えるというメリットがあります。
自家歯牙移植治療は、移植歯(ドナー歯)、骨の量、歯肉の状態などの適応条件も限られ難易度も高く、インプラントと比べると成功率が落ちるといわれていますが、適正に診査・診断を行い、十分に検討することで可能な場合には、自家歯牙移植手術(歯の移植術)は成功に導くことは可能な場合が多くあると考えます。
もちろん様々な要因によっては残念ながら生着することができない場合もあり得ます。保険の適応ですので、歯を失ってしまった場合に検討していただきたい治療法の一つです。
メリット
デメリット
自家歯牙移植の成功率は、その適応症例や術式、術後の管理などによって大きく違ってきます。
主に、術者側の知識や技術に大きく左右されますので、きちんとした知識と実績のある歯科医師に診てもらうことが大切です。
移植を成功させるには、移植する歯に「歯根膜」がしっかりと付着した状態で取り出してあげる必要があります。
この歯根膜はとても繊細で傷つきやすく、少しの刺激ですぐに剥がれ落ちてしまうため、移植する歯を抜歯するときには細心の注意を払って行う必要があります。
また、歯根膜に傷がついてしまうと移植してもうまく生着しない場合もあるため、移植する歯の形が単純で抜きやすい形態であることも成功の条件になります。
根の先が曲がっていたり、歯根が複数ある歯の場合は移植に適しているとは言えませんので、事前にレントゲンやCTなどで、移植歯の形態をしっかりと確認し、見極めることが大切です。
移植の成功には、移植歯の適切な位置づけも大きな要因となります。
移植歯がその場所で再生し機能するように、場合によっては歯の大きさなども調整しながら適正な位置に保定します。
移植歯に強い力がかかったり、グラグラ動かされてしまうと移植歯が生着せず、移植が失敗してしまいますので、約1〜2か月間、しっかりと固定してあげる必要があります。
成人の場合、移植した歯は残念ながら神経が死んでしまうため、移植手術後は根の治療が必要となります。
このときに、根の中にある死んでしまった神経をしっかりと除去しておかないと、根の先に膿が溜まったり、痛みが出て再治療が必要になってしまいます。
せっかく取り戻した歯をより永く使うためにも、歯牙移植を検討される際はしっかりと根管治療をしましょう!
保険 | およそ10,000円~15,000円 |
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口の中の粘膜(舌、頬、口蓋、口底、歯ぐきなど)に発生する炎症や腫瘍、アレルギー反応などを指します。口腔内は刺激を受けやすく、常に多くの細菌が存在しているため、症状が変化しやすい特徴があります。腫れや変色、えぐれなどを確認し、正確に診断し治療を行います。
何かのタイミングで口内炎ができてしまったとき、「しばらくすれば治る」と考える人がほとんどでしょう。たしかに、口内炎の大部分は自然に治癒していきますが、もしもなかなか治らないようなら、口腔がんの可能性も考えられるため、なるべく早めに歯科医院で診察を受けるべきです。
口内炎とは、口唇・舌・歯肉・頬粘膜などの口腔粘膜にできる炎症(赤み・腫れ・ただれ・白斑・水ぶくれなど)を指します。多くの口内炎は1~2週間程度で治癒しますが、2週間以上続く場合は、その他の病気が隠れている可能性は否定できません。不安に思ったら、口腔外科や耳鼻科を受診するようにしてください。
口内炎の原因は、大きく2つにわけられます。
一般的に「口内炎」と呼ばれているものの多くは、「アフタ性口内炎」です。数ミリの白色潰瘍が1つもしくは複数発生し、触ると痛みがあります。
抗菌薬を内服したり、手術後や寝たきりによって免疫力が低下したりしている状態だと、菌交代が起こり口腔粘膜や陰部に白色病変ができます。カンジダそのものは常在菌のため問題ありません。しかし、増殖してくると白色や赤色の病変となり、粘膜痛が起こります。治療には抗真菌薬が有効ですが、間違って市販のステロイド性口内炎治療薬を使用すると逆効果なため、注意してください。
ヘルペスウイルスは、口腔粘膜に潰瘍を作ったり、口唇に水疱(すいほう)を形成したりします。こちらも市販の口内炎治療薬は逆効果であり、抗ウイルス薬を早期に使用するのが望ましいです。また、小児にできるウイルス性口内炎は、手足口病やはしか、ヘルパンギーナなどのケースが多く、小児科の受診をおすすめします。
表面は、白く隆起している白斑型・ブツブツした状態の腫瘤(しゅりゅう)型・粘膜が剥がれた潰瘍型の3つにわけられます。いずれも見た目が悪く、「硬結」と呼ばれるしこりを感じられるのが特徴です。症状が進むことで、出血や痛みを伴う場合もあります。口腔がんは、良性腫瘍と比較して病気の進行が早いのも特徴のため、早期の治療が必須です。他のがんと同様、口腔がんが自然に治癒することはありません。もしも口内炎が2週間以上続くような場合は、口腔がんの可能性もありますので、口腔外科を受診するようにしましょう。
以下の症状に注意しましょう。
顎の関節やその周りの筋肉に問題が生じる病気です。代表的な症状には「カクカク音がなる」「顎が動かしにくい」「食べ物が噛みにくい」「痛みで口が開かない」といった機能低下が起きることを言います。また、顎以外にも肩こりや片頭痛、難聴、めまい、食欲不振などの症状が出てくる場合もあり、生活に支障をきたす場合があります
原因には、ストレスや噛み合わせ、歯ぎしり、癖など生活習慣病的な部分が大きいです。そのため歯ぎしりや偏咀嚼などの悪習癖を取り除くといった、患者様自身が行うセルフケアが治療の中心となります。症状が進行すると顎の機能が破壊される可能性もあるため、早期の受診が大切です。
顎顔面外傷は、口周りや顔面に起こる外傷を指します。交通事故や転倒などによる歯の割れ・折れ、口内の粘膜の傷、顎顔面骨の骨折などが含まれます。外見や機能に影響を及ぼす可能性があるため、早期の治療が重要です。
インプラントは、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を取り付けることで、天然歯に近い噛み心地や見た目を実現します。入れ歯やブリッジとは異なり、隣の健康な歯を削ることなく、長期的に安定した治療結果を得ることができるのが特徴です。興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。
インプラントは外科的手術を伴うため、全身の健康状態が良好であることが前提です。心疾患や糖尿病などの病歴がある場合、治療が難しくなることもあります。さらに、顎の成長が未完成の子どもには適していません。
術後は、歯科での定期的なメンテナンスと、毎日の丁寧なブラッシングが大切です。これらを怠ると、インプラント歯周炎を引き起こし、インプラントの土台となる骨が吸収されて、支えられなくなることがあります。
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